こんにちは、杉玉 愛(すぎたま・あい)です。
今日は、求人票にもよく出てくる「月給制」と「日給月給制」のお話です。
名前は似ているけれど、実は給与の計算方法に大きな違いがあるんですよ。
💬 まずは「月給制(完全月給制)」から
月給制は、1か月を単位として給与額が固定されている形態です。
完全月給制の場合、遅刻・早退・欠勤があっても給与額は変わりません。
役員や管理職などに多く使われる給与形態ですね。
ただし、ここは注意ポイント!
求人票に「月給制」と書いてあっても、実際の運用が日給月給制だったり、基本給だけ減らす「月給日給制」だったりすることもあります。
契約前に、遅刻・早退・欠勤時の扱いを必ず確認しましょう。
💬 次に「日給月給制」
日給月給制は、あらかじめ決めた月額から、遅刻・早退・欠勤など働かなかった分を日割りや時間割りで差し引く給与形態です。
しかも、控除対象になるのは基本給だけではなく、役職手当や資格手当など月ごとに支給される手当も含まれることが多いんです。
もちろん、時間外や深夜、休日出勤があれば割増賃金が別途つきます。
「働いた分はきっちりもらえる」一方で、「休んだ分もきっちり減らされる」のが日給月給制です。
📊 違いを整理するとこんな感じです
比較項目 | 月給制(完全月給制) | 日給月給制 |
定義 | 1か月の給与額が固定 | 月額から不就労分を差し引く |
遅刻・早退・欠勤時 | 減額されない | 減額される |
手当 | 原則減額なし | 多くの場合、減額対象 |
安定性 | 安定している | 欠勤で変動あり |
※「月給日給制」は、基本給だけ日割り減額し、手当は満額支給する形です。
💡 日給月給制のメリット・デメリット
メリット(従業員)
- 月額が設定されている安心感
- 頑張った分(残業・休日出勤)が反映される
- 働き方の公平感が出やすい
メリット(会社)
- 欠勤分を控除できるため人件費管理がしやすい
デメリット(従業員)
- 欠勤が多いと給与が大きく減る
- 給与減を避けようと無理して出勤するリスク
デメリット(会社)
- 運用ルールを明確にしないとトラブルになりやすい
⚠ 導入や運用で気をつけたいこと
日給月給制は法律上の厳密な定義がないため、
- 1日あたりの賃金の計算方法
- 欠勤控除の端数処理
- 交通機関遅延など特別な場合の扱い
など、細かいルールを就業規則に明記して従業員に周知することが必須です。
完全月給制から日給月給制に変える場合は、労働条件の不利益変更になるため、十分な説明と同意が必要です。
🌸 杉玉 愛のひとこと
人事担当者としては、制度の違いを正しく理解し、もし日給月給制を採用している場合は、控除の仕組みを把握したうえで従業員にわかりやすく説明できるようにすることが重要です。
それではまた♪
杉玉 愛でした🌸
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