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第21回:月給制の最低賃金って、どうやって計算するの?

杉山愛が差し棒を持って、「楽しい人件費」というタイトルを指しています

こんにちは、杉玉愛(すぎたま・あい)です。
今日は、新入社員の桜井つぼみさんからこんな相談が届きました。

🌸 桜井つぼみさんの「最低賃金」ギモン

東京都内の製造業で働く新入社員、桜井つぼみさん。
月給は20万円です。最近ニュースでよく耳にする「最低賃金」、自分は大丈夫なのか気になってきました。

🔍 まずは勤務時間からチェック
つぼみさんの会社は1日8時間勤務で、今月は営業日数が22日。
つまり 8時間 × 22日 = 176時間 働くことになります。
💡 時給制だと話は簡単ですが、月給制だと計算がちょっとややこしい…その気持ち、よくわかります

📏 単純計算してみると…
20万円 ÷ 176時間 = 1,136円
あれ?東京都の最低賃金(1,163円)を下回っている…?

⏳ では、厚生労働省の指導に沿って確認してみましょう。
最低賃金の計算では、「残業代や通勤手当など対象外の手当は除く」というルールがあります。
今回、つぼみさんの月給20万円は残業代・通勤手当を含まないとのことなので、そのまま20万円で計算します。
次に、月給制の場合は、月給 ÷ 1か月平均所定労働時間 で時給を算出し、それが最低賃金を上回っているかを確認します。
まず、年間の労働時間を計算します。つぼみさんによると、年間の所定労働日数は250日、1日の労働時間は8時間とのこと。

250日 × 8時間 = 年間2,000時間
2,000時間 ÷ 12か月 = 1か月平均166.7時間
これをもとに、
20万円 ÷ 166.7時間 ≒ 1,200円

つまり東京都の最低賃金(1,163円)を上回っているので、今回はセーフですね。

🌼 ポイントまとめ

  • 月給制の場合は「月給 ÷ 1か月平均所定労働時間」で計算
  • 通勤手当や残業代は計算から除外
  • 単純に日割り計算すると見誤ることもあるので注意

📈 最近は、毎年10月に50円ほど上がるケースが続いています。
月給制の最低賃金は、最低賃金のラインをしっかりクリアしているかチェックが必要ですね。
特に新入社員のような、他の従業員より賃金が低い層はしっかり確認してください。

🌸 それではまた。杉玉愛でした。

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